むくみというのは、体内の水とナトリウム(食塩)が過剰になった状態です。
むくみは全身のあちこちに現れる可能性があります。また部分的に起こる場合もあります。
したがって、むくみという場合、それが全身に起きているのか、それとも局部的なものであるかをまず確認することが大切です。
局部的なむくみは、血管、この場合、静脈が、浮き上がっているかをチェックします。皮膚の色はどうでしょうか。
むくんでいる場合、通常、指で押すと、へこんだ跡が残ります。これを「圧痕」といいます。
これはすぐにまた元にもどります。
しかし、一部、甲状腺機能低下症などによってむくみが生じている場合は、押してもへこみません。
一方、全身的なむくみの場合は、重力の影響を受けますので、それが体位に関係するかどうかを確認します。
全身のあちこちにむくみを起こすものとしては、心臓や腎臓、肝臓の疾患や、内分泌機能障害があります。
また、低栄養の場合にもむくみが出ます。
女性では、月経前にむくみが出る人がいます。
その他、はっきりとした理由がなくむくみが出ることがあり、これを「突発性浮腫」といいます。
むくみの起こりやすい部位を「好発部位」といいます。
それぞれの部位別に、疑われる病気や原因をあげてみます。
*身体正面
顔
●月経前
●ステロイド剤などの影響
まぶた
●ネフローゼ症候群の初期
●急性糸球体腎炎
おなか
●肝硬変
●慢性腹膜炎
●慢性収縮性心膜炎
足
●うっ血性心不全
●妊娠
●脚気
●下肢静脈瘤
●深部静脈血栓
*身体の背面
背中
●うっ血性心不全
●急性心膜炎